2026年1月11日
こーべ通信:よっしゃ、大人(a.k.a 小暮くん)になるか。
Cobe Associe は、戦略と技術の問いを現場で検証可能な仮説に変える。
成人の日。Geminiさんによると、戦後の混乱続く1946年11月に埼玉県北足立郡蕨町(現・蕨市)で実施された青年祭が発祥で、それがいい感じだったため、よっしゃ「若者を励ます目的でいっちゃおか!」と1948年に国民の祝日として制定されたらしいです。そんなゆるい理由で走り出したにしては半端ない実装速度だ。見習いたいです。公式では「大人になったことを自覚し、自ら生き抜こうとする青年を祝い励ます」ことが今日の意義とのことで、本日成人を見かけたらどんどん祝い励ましていこうと思います。
ちょうど良く『「若者」をやめて、「大人」を始める 「成熟困難時代」をどう生きるか?』を読んでいます。曰く、社会が豊かになり、自由や成長を重んじる若者のままでも年を重ねられるようになった。同時に、家族やコミュニティがゆるんだことで、成熟した人間になるために必要な機会を得ることも難しくなっている。結果的に生まれるのは『体は大人、頭と心は子どものまま』な人々…実感のある導入です。
”大人”とは、自分以外の人間や世代、集団について自然と想像が向かう人です。一方、若者は、利得・損失や快不快の源泉として常に自身に目を向けている人。この本の中では、自分の子どもがパフェを食べているとき、それをみてじんわり幸福になるのが大人で、自分がパフェを食べないと幸福になれない若者、そんな対比が出てきます。若者からすると、大人の幸せがあることを想像できず「そんな自己犠牲は受け入れがたい!」となる。溝は深い。
この本は誠実で、自己中な若者はけしからん!に向かわず、今起きていることをある種自然な一つの社会的帰結として整理します。哲学のない自己責任論や他責批判で頭を止めず、「大人になるのって存外いいものですよ」「そのためにこんなきっかけがあってね…」と伝える。先週30代にしてお子さんが5人いる経営者と酒を飲んでいたんですが、しみじみと「いやぁ大人になる、おっさんになるっていいもんですね」という話をしました。つくづくそう思います。
名作漫画・スラムダンク、序盤ハイライトの一つが、元バスケ部の不良・三井が体育館に乗り込んできて大乱闘するシーン(最後「安西先生、バスケがしたいです」で締まるアレ)です。バスケ部ごとぶっ潰すと息巻いていた不良もだんだん劣勢となり、苦し紛れに三井が副首相の小暮くんをぶん殴るんですが、殴られた直後に17歳の彼がいうのが、
です。ぶん殴られた後、返す刀でこれですよ。彼はかっこいいの殿堂入りです。
思うに、小暮くんはこのチームで一番の”大人”です。自分がスタメンで出られなくても腐らず、チームが勝つことをとにかく素直に喜ぶ。問題児初心者・桜木の成長のため、ひいてはチーム勝利のために全力でサポートをする。同時に、自身のシュート練習も欠かさない。そんな彼に井上雄彦先生が準備したのが陵南戦最後のスリーポイントだったのでしょう。書いててなんか泣けてきた。山王戦、ベンチで応援しながら「がんばれ赤木」ってやってるコマ、最高じゃないですか?
自分は小暮くんくらい”大人”できているだろうかと考えると、まだまだです。せっかく成人の日なので、大人になるために、今日もがんばってきます。よっしゃ、大人になるか。
お便りをお待ちしています。
💼素敵
あずきのチカラ どこでもベルト:目や肩にのせるタイプが有名ですが、好きなところに巻けるベルト型もなかなか良いです。オフィスで仕事の合間、腰を温めています。 link
ゆず茶:先週からカフェイン量をぐっと減らしていて、仕事合間に飲むものがほうじ茶かこれになりました。甘くておいしい。
✏️記事
2025年に学んだ52のこと:へぇぇとなるやつ。 (medium, link)
2025年=気候変動との戦いをやめた年:2025年は災害が苛烈化する一方で、トランプ政権が誕生しEVへの補助金は消え、大規模な風力発電プロジェクトが停止に追い込まれた(年明けから訴訟・差し止め請求が進んでいる)。「気候危機は深刻/なんとかせねば」という切迫感や連帯感が米国から失われた。異常気象が日常化する中で、社会全体が問題を無視・諦めるムードに支配されている。政治的パフォーマンスの裏で進行する不可逆的な環境破壊と、将来世代へのツケを冷徹に描いた記録。 (Newyorker, link)
DEIは2025年に(そうなるべくして)死んだ:かつて企業が競って導入したDEI部門や役職は、不況や政治的バックラッシュにより次々と廃止されている。これまでのDEIは、PR目的やリスク回避のためのポーズに過ぎなかった側面があり、景気後退や政治的圧力で真っ先に切り捨てられた。良い面に目を向けよう。これは悲劇ではなく、真に公平なシステムをどう構築するかという、より本質的で困難な課題に向き合うための脱皮である。企業ロゴを虹色に変えるだけの表面的な多様性を超えていこう。 (Wired, link)
依存とロビーイング”タバコとスナックの共通性”:ポテトチップスを食べる手が止まらないのは、あなたの意志が弱いからではなく、脳の報酬系をハックして食べ続けるように設計された食べ物だから。食品企業は「科学的根拠を曖昧にして疑念を増やす」「ロビー活動で規制を阻止する」「運動不足など個人の責任に問題をすり替える」といった戦術を組織的に実行している。タバコ業界が構築したプレイブックが活用されている。 (Atlantic, link)
変人の復活:AIが描く絵も、スマホのインターフェースも、最近のカフェも、何だか退屈ではないだろうか。多くの技術が民主化され、摩擦がとにかく減ったいま、ゴツゴツしていて、非効率で、ちょっと奇妙な人間くさいものに飢えている。効率よりも人間味、アルゴリズムよりも触感。文化は今、再野生化に向かっているのかもしれない。その時代は、目先の便益に囚われない変人にとっての楽園かもしれない。 (Honest Broker, link)
テニス選手とコーチの関係性:アルカラスがコーチ・フェレーロと関係を解消したことが年末の一大ニュースになりました。テニスにおけるコーチは単なる技術指導者ではなく、心理学者であり、旅の道連れであり、家族のような存在となる。チームスポーツとは異なり、選手とコーチは年間30〜40週間を共に過ごし、食事も移動も一緒。技術を教えるだけなら誰でもいい。しかし、極限のプレッシャー下で選手を支えるには、戦術眼以上の何かが必要なのだ。 (Athletic, link)
遅咲きの美しさ/中年アスリートの活躍:スキーの女王リンゼイ・ボン(41歳)が人工膝関節を入れてW杯で優勝し、9人の子供を持つフィリップ・リバース(44歳)がNFLのピッチに舞い戻ってきた2025年。社会が設定したマイルストンを無視することに何の障害があろうか。中年になって再度輝きを増す彼らの活躍は、私たちの体の年齢限界が、私たちが思っているよりもずっと先にあることを証明している。 (Atlantic/Concept Bureau)
無料のモノより無料体験:私たちの脳は、物質よりも出来事を強く記憶するようにできているため、無料配布はモノより”経験”のほうが効く。経験報酬は選好が最大4倍、報酬前後の支出も増えるという主張する研究を神経科学マーケティングの専門家が紹介している。経験はオペレーション依存であり、体験品質が低いと逆効果で悪評も“物語化”されやすいため注意が必要。 (Science Says, link)
ストア派ブームへの批判:現代の自己啓発トレンドが”成功の追求”から”敗北の受容”へとシフト。「変えられないものを受け入れよ」と説くストア派の哲学が、単なる我慢のテクニックとして消費されている現状を憂う。自分の内面を変えることで平安を得ようとする態度は、貧困や格差といった社会の構造的な問題を無視し、現状を追認すると警鐘を鳴らしている。ストア哲学や禅が流行るのは、私たちが賢くなったからではなく、現実を変えることを諦めたからではないか。自分を賢人に見立てて悦に入ることは、ナルシシズムの一形態に過ぎない。 (The Drift, link)
コンサルキャリアは報われる:コンサル業界は(新卒就活・転職時などは特に)華やかに見えるが実態は地味でハード、耐えて積み上げた者が報われる業界である。新卒同期でMDPやっている子、凡事徹底を体現するような人だった。健康に注意ね。
>”毎日クライアント先に出向き、現場の空気を吸うこと。資料は必ず自分の頭で咀嚼し、安易に丸投げしないこと。クライアントが本当に求める価値は何かを問い続けること” (note, link)
📙本
パール・バック『大地』:19〜20世紀の中国の大地で生きる王家三代に渡る物語。妻を迎える初日の朝に体を洗うことを躊躇するほど水がなく、朝飲む湯に数枚の茶葉を入れることもできないほど貧しい王龍からはじまり徐々に社会の階段を上がっていく。中国社会の変化と、その中でのし上がっていくことを描くパール・バックの名作。 link
ボマーマフィアと東京大空襲~精密爆撃の理想はなぜ潰えたか~:先週金曜配信の冒頭で触れた本。著者は認知心理学者で『ティッピング・ポイント』『第1感』等で有名なマルコム・グラッドウェル。次の出張では必ず東京大空襲・戦災資料センターにいこう。 link
精密爆撃のための照準器を発明した天才オランダ人、市街地爆撃に罪悪感を感じないイギリスの司令官。ナパームを生み出したハーバード大の化学者。そして航空機に戦争の未来を夢想した「ボマー(爆撃機)マフィア」こと米陸軍航空隊戦術学校のリーダーたち――それぞれの思惑を通して空前の殺戮の裏側を描くノンフィクション。
アナロジー思考:最近再読している細谷功さんの著作シリーズ。地頭をなんとかしたい!という人はぜひ。マッキンゼー云々みたいな本は相当賢い人たち向けです。我々凡夫は施工の基礎工事から地道にやっていきましょう。 link
📻観・聴
Reuters『2025年の最も印象的な航空写真』:20年後に振り返ったとき、2025年を何と形容するんだろう。 link
モテる男は右銀急戦:名作。「私の力は、私の目的のためだけに使う」かっこいい。 link
KANA-BOON - シルエット:先週体調がすぐれなかったときに聴いて不思議にグッとなりました。流行曲が耳に馴染むうちは若いと思っておこう。 link
🧩感
先週薄ら体調不良で、改めて体調管理の重要さを痛感しました。気をつけていきます。
🍵関心
米中間選挙がある今年、トランプ大統領がどう振る舞いを過激化させるか。他国大統領拘束(ベネズエラ)、特定業種の給与や配当制限(防衛産業)、住宅購入制限(金融業)、どれも想像の向こう側だった。
🥑仕事
源泉徴収税と消費税予定納税の支払いでこの1月はひーひーゆーてます。消費税の予定納税、金額によって分割回数が変わると初めて知りました。なんでも経験。
この三連休もホワイトボードお伴にたっぷり働いています。楽しい。
<お便りをお待ちしています>


