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2024年12月8日

愚痴の多い新人メンバーに宛てたメモ📝

Cobe Associe は、戦略と技術の問いを現場で検証可能な仮説に変える。

組織として「やるかやらないか」とある意志決定の現場にいるとしよう。良いところの評点が+60点、悪いところが▲40点で結果+20点で、やると決めることにする。さて、この意志決定に対して反論するならば、どんな方向性がありうるだろうか。

  1. 数値の正確性への疑問:+評点が過大 and/or ▲評点が過小(「100億儲かると言っているが最大でも20億だろう」「土地取得・工場建設には倍の費用がかかる」etc)

  2. 要素見落としの指摘:▲評点に見落とした要素がある(「環境対策費が漏れている」「外部人材採用費も計上しておくべきでは」etc)

  3. 評価基準へのチャレンジ:+/▲の比較基準が不適切(「短期収益よりも長期収益で考えるべき」「組織能力も判断基準に加えるべき」ets)

このいずれもが有効な反論になる。議論の場に提示すべきはこういう言説であって、いろんな立場から主張を持ち寄り、推論をもみもみして組織としての意志決定を重ねていくのが企業活動だ。マイナス▲しかないものはない。プラスしか提示されていないものは詐欺である。

さて、実際に行われている反論や疑義の多くは、マイナス評点を大声で叫ぶものに過ぎない。昨年参加したとある顧客企業の事業開発会議で、とある管理職スタッフが「外注費が高すぎる」と声高にチームを批判していたのだが、その費目は既に収支計算に入っており、それでも利益率は20%超と他案を凌駕していた。その管理職の担当チームは他組織に先駆けて内製化を推進してきたことが自慢だったようである。その後もいろんな会議や広義の政治的現場で不思議な反論を見かけたが、意味のある反論をしたいというより、この管理職のように「私は無視されるべき存在ではない!」を副音声として届けたかっただけなんだろう。

先日、相手に(無謀な)要求ばかりしている婚活中女性をして「"娘のフェミニズム"にとりつかれている」と表現している人がいて、言い得て妙だと感じた。環境保護主義者やテクノ・オプティズムに至るまで、「ガキのイデオロギー」に従って主張しているようでは広い支持は得られない。いいところも悪いところも全部開陳し、疑問や指摘、チャレンジに対して自らを開いてこそやっと大人の思想になり、誰かの意志に通じるようになる。大人になる気がなかったり、ただ叫んでいる自分に満足するような人なら、そのままでもいいのだけれど。


💼心惹かれたもの

  • 電気ポット→無限白湯:オフィスで飲むものの9割がお湯になりました。ティファールよりも、象印・湯沸かし電気ポットのほうが利便性が高い。

  • ハンターズ ポテトチップス:「カロリーはうまい」を突きつけてくるお菓子。久しぶりにシュトーレンを頼んだですが然り。黒トリュフ味がおすすめです。 (link)

  • DJI Mic Mini:ドローンの巨大メーカーDJIが出している小型ワイヤレスマイク+トランスミッター。オフィスに設置したので、これで気持ち良くポッドキャストが収録できる。Vlogや対談撮影なんかも気軽にできるようになりました。 (link)

✏️読んだ/読んでいる

📃記事

  • 「鮮度」という幻想の正体:わたしたちが新鮮だと感じている食品はほぼ冷蔵・冷凍倉庫で"人口の冬"を過ごしており、コールドチェーンが世界中に張り巡らされた今日では既に鮮度という指標は意味をなさなくなっている。専門家によれば、冷蔵技術は大規模化や単一栽培の推進、果物や野菜の栄養価の著しい低下、さらには気候への有害な影響まで、現在の食品システムで見られるさまざまな問題点を助長している。記事中で紹介されている科学・歴史の観点から食品を考察するポッドキャスト、Gastropodは少し聴いただけでも奥深さがわかる素敵コンテンツ。 (MIT Technology Review, link)

  • ナイキのR&Dセンターを覗いてみよう:バーゼル近郊・ドイツにあるVitra Design Museumで開催されている展示 "Nike: Form Follows Motion"にあわせて公開された米オレゴン州にあるナイキのR&Dセンターの様子。わくわくしたくて展示本を購入したら送料だけで€42…記事内写真だけでもわくなくなので、本もじっくり楽しみます。 (Alastair Philip Wiper, link)

  • 米名門大・アイビーリーグはいかにアメリカを破滅させたか:個々人の合理的な選択が全体では非最適になるやつ。> プリンストン大学の非公式モットーは"国家のために、そして人類のために"だが、毎年卒業生の1/5が銀行やコンサルティング等「ただ報酬の高い」の仕事に就いている。 (The Atlantic, link)

  • 中国・「外見への不安」が男性美容市場のブームを後押し:日本でも? (Jing Daily, link)

  • AIが明らかにする21世紀のエネルギー闘争:生成AIへの注目が高まるに付け、エネルギー需要の増大、GAFAM/ビッグテックの持続可能性コミットメントの困難さ、送配電網インフラの貧弱さなどが米国中心に指摘されている。このままいくと湾岸諸国の石油への依存度が高まり、地政学的な意味での不確実性も高まるのではとの分析。米国の送配電網がここまで脆弱化/弱体化しているとは知らなかった。シャープなまとめで、私もこんなレポートを流れるように書く人でありたい。 (Air Street Press, link)

  • チンパンジーは集団としての協調性を高めるために大人になってもあえて遊ぶ:成熟したチンパンジーほど、緊張した状況やグループ内闘争の後にたくさん遊ぶようにするんだと。人間も見習わなきゃね。 (Cell, link)

  • マネジメント理論が現実にあわない?そらそうだ:「時代に合わせた新たな組織モデル!」と喧伝される度、そんなわけあるかい、と思う。歴史をなめてはいけない。それでも、理論化には大きな意味がある。大事なのは、企業・組織のマーケティング手法の中に組み込まれた怪しげな組織論を割り引いて眺める審美眼を持つこと。 (New Ways of Working, link)

経営理論は一見堅苦しく見えるかもしれないが、実際には見た目よりもはるかに柔軟である。 その核心は、複雑な世界を理解するために考案された単純化であり、絶対的な真理ではなく、適応可能な枠組みとして最もよく機能する。 歴史を通じて、理論とイデオロギーはしばしば共存し、重なり合い、状況の変化に合わせて進化してきた。 それらが相互に排他的であると考えるのは間違いである。

  • MECEなんて捨てちまえ:「相互排他かつ網羅的」に選択肢を洗い出すことに意味があるシーンは、想像するよりも多くない。バーバラ・ミントのピラミッド原則から学ぶべきはMECEみたいな些末な原理ではなく、論理とは何か、という本質的な思考論・表現論だと思うのだけれど。 (Roger Martin, link)

📙本

  • 藤子・F・不二雄トリビュート&原作アンソロジー F THE TRIBUTE:柞刈湯葉さんの読後メモをみて購入。 (Amazon, link)

  • モンテ・クリスト伯:Amazonさんに古典文藝好きと認識されたのか、カラマーゾフの兄弟や白鯨、ギルガメシュ叙事詩を薦められています。やっと第4巻に。復讐が着々と進んでいてわくわくする。 (Amazon, link)

📻観た/聴いた

  • こまつ座 第152回公演「太鼓たたいて笛ふいて」:林芙美子をモチーフにした名作舞台作品。案の定素晴らしかった。来週のニュースレター冒頭で丁寧に振りかえる予定。 (link)

  • NASA Rocket Engine Fireplace:ロケットエンジンが暖炉の中で燃えている映像と音声が8時間続く至高の作業用BGM。NASAのチームが生成AIで作成・公開したもので、このエネルギーを使えば「月まで到達できる」とのこと。落ち着く。 (link)

    Technically, this fireplace packs the heat of the SLS rocket’s four RS-25 engines and a pair of solid rocket boosters – just enough to get you to the Moon! (And get through the holidays with your in-laws.)

  • WorkSpace/460 - Drew Barontini:最高。 (link)


🧩感じた/感じている

  • プレゼンや会議のときの声をもっと低音に、バリトンを目指したい。

  • 「不都合な真実」に直面したとき、真実と都合どちらを向き合うのかに人柄がでるのだが、政治家やジャーナリストなど私が苦手な人たちは都合を優先し、将棋棋士やテニス選手は真実を大切にしている。採用するならぜひこの要素を見極めたいが、そのまま問うてもどちらのタイプも「真実を大切にします」と答えるため、工夫が必要。

  • ファインプレイをするよりも、一般人からみたら平凡なプレイを淡々とできる人が強い。決定的なミスを避け続ければ、自然とプロになる。

  • 美しく負けるためには勇気と胆力がいる。

🍵今の関心事

  • 部屋の温度キープと定期的な換気を両立させる方法。

  • 韓国、シリア、その他混乱の最中にある国がどこにどう向かっていくか。

🥑活動報告

  • 神戸でもっと飲み歩こうと思います。

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