2024年10月6日
ダブルクリップの思い出🔨
Cobe Associe は、戦略と技術の問いを現場で検証可能な仮説に変える。
忙しい1週間だった。長く一緒にやっているお客さん仕事に加え新プロジェクトの立上げ会議が2つ、昨年出した書籍に関する講演会が1つ、つくらなきゃいけない/かかなきゃいけないものもたくさんあるのに、テニス・ジャパンオープンの準決勝&決勝や将棋・王座戦五番勝負第3局まであった。既にカレンダーがいっぱいなのに、新オフィスへの荷物搬入・片付けまで黙々と進めた。おかげさまで体重が2kgほど減った。
身体を動かす仕事には充実感がある。大小サイズの入り交じった50個以上の段ボールを解体し紐で縛り、車で六甲山中にある無人の資源回収センターに持ち込み終えたとき、自然と「やったー!」と叫んでいた(累計作業時間7時間)調査やコンサルティングの仕事に充実感がないとはいわないけれども、充実感は脳よりも肚の底や手脚の疲労から生まれてくるものだとフィジカルに納得した。
激務で有名な会社に新卒から3年ほど在籍した。来年から同じような業界で働き始める学生さんに「印象的だった出来事はありますか?」と聞かれ思い出したのは、夜遅くに1人、分厚い資料をダブルクリップで丁寧に留める仕事をしていた時のことだ。(何それ?という方、↓です)
翌日朝一の会議で使うための資料をプリンターから出力し(コロナ禍で失われてしまった文化だ)、綺麗に整え、形が崩れないよう慎重に端を留めていく時間は、私にとっての禅だった。何部かまとめて綴じ込んだクリアファイルを資料運搬用カバンに詰め込み終わったとき、周りの空間ごと空気が澄むように感じた。もし「壮大なまかり間違い」が30個ほど積み重なって自身が日経「私の履歴書」に登場することがあるなら、どんなプロジェクトの話よりも、ダブルクリップの思い出を語りたい。
ちなみに、ダブルクリップで左上を留めた資料は捲りづらく、読みづらい。黙っていても9割以上の人が無言でクリップを外すし、魂を込めた見出し文章をしっかり説明したい偉いコンサルスタッフも「あれなら外しちゃってください」と案内までする。小賢い人なら「最初から留めなければいいのに」というだろう。それでも私はこの作業が好きだ。印刷する機会など1年でも数えるほどなのに、いろんな種類のダブルクリップをオフィスに置いている。何なら愛でている。
充実感は極めて個人的なものだ。顧客に出した付加価値や社会的意義など関係ない。段ボール満載の車でまっくらな道を走るとき、静かに運転席で感じるものであり、きれいに揃った資料を机に打ちつけたときになる"トンッ"という音がもたらしてくれるものなのだ。
💼心惹かれたもの
DESK - FOREST / Standing by PREDUCTS:オフィスデスクとして先週から利用開始。モジュールを組み上げていく楽しみが溢れています。 (link)
Mac/iPhone壁紙・Strokes:プロンプトで試行錯誤しながら生成AIでつくった5作品。どれも素敵だったので全デバイスの背景をこれに変更。油絵っぽい質感がみえる。 (link)
Wispr Flow:いままでかゆいところに手が届かなかった音声認識もついに来るとこまで来たかという感じ。この文章もFlow使った文字そのまま。素晴らしい精度、体験。 (link)
✏️読んだ/読んでいる
📃記事
無知と無邪気の突破力:あぁ、これまで仕事・私生活いろんなところでお会いした素敵な年上の人はみなこの「無邪気な突破力」(とユーモア・向上心)を持っている。肝に銘じよう。> “無知なだけではダメだし無邪気なだけでもダメ。2つを両立させてうまくコミュニケーションが取れると、先入観で見えていなかった突破口が開けることがある。そういうことが何度もあった” (Konifar’s ZATSU, link)
私と繋がろうとする店とは繋がりたくない:Line公式に登録させて注文、という店舗が確かに増えている(そしてYou Kosekiさんと同様の感想を持っている)このサービスを運営しているダイニーの資金調達noteと、同社に投資しているVCキャピタリストの不思議日本語ブログを見て、私はスタートアップ村に住むことは出来ないなと改めて感じた。「良い仕事をしよう(良くない仕事は駆逐しよう)」そんなシンプルな原理で動くひとは報われない環境にみえる。 (頼りない話, link)
好きな23の名言:特に好きなものを紹介します。 (IYKYK, link)
"人間は、彼を怒らせるものと同じくらいの大きさである" - ウィンストン・チャーチル
"朝、ろくでなしに出くわしたなら、それはろくでなしに出くわしたということだ。 一日中アホに出くわしたら、お前がアホだ" - ティム・フェリス
"アドバイスを受けいれないような人なら、その人からの批判は無視しよう"
"何かを得るのが難しいからといって、それが価値があるとは限らない" - ジョー・ローガン
写真を変えた日本の女性たち:書籍"I’m So Happy You Are Here: Japanese Women Photographers from the 1950s to Now"の紹介記事。どの分野にも偉人がいる。それに男女の区別はない。そんなことを実感する特集でした。 (aperture, link)
ドリアンとコーヒーの不都合な関係:中国でドリアンの人気が高まっており、ベトナムの農家がコーヒーからドリアンへと作物切り替えを行っている。とある推定ではドリアン栽培はコーヒーの5倍儲かるんだと。アラビカ種・ロブスタ種のコーヒー価格は上昇を続けており、今後も高値が続くのではないかと専門家は予測しています。 (BBC, link)
しらふ愛好者のためのデートアプリ:アルコール忌避の文化は特に若年層で顕著で、Z世代の61%が酒量を減らすことに関心を持っています。アプリ・DrybabyはAirbnbやAmazon、MetaやSnapに加え、出会い系アプリ大手のBumbleのCMO経験者も参画。現在はロサンザルスとニューヨークのみで展開中、これからシードラウンドの資金調達を進めていく予定。 (TechCrunch, link)
米億万長者のうち、実際に「裕福」と感じているのはわずか1/3:彼らの理解では、富裕の水準は金融資産250万ドル(約4億円)。あなたの富裕線引きはどこにある? (Quartz, link)
兵士不足に悩む米国:毎年陸軍募集は定員割れ、兵士の数も1940年以来最小となっています。入隊者のなかでも、名誉や誇りを理由に挙げる人はわずか24%(最も多いのは給与と大学授業料援助)州兵や予備役の活用や技術投資も進めているが、中東情勢などが緊迫するなか、人員不足に対する危機感は強い。 (Vox, link)
速く走るための科学:「女性の短距離走速度はステップの頻度に、男性はステップの長さの影響を受ける」「重要なのは股関節と膝の屈筋」学生の時に知りたかった。。 (BBC, link)
歩くと腰痛を「予防」できる:7/13にThe Lancetに掲載された論文によると、定期的なウォーキングをする人は腰痛の再発率が低い。歩く動きが脊椎への血流を活発にし、運ばれる酸素や栄養を増やして、回復を促すことがその背景にあるのではと専門家。 (National Geographic, link)
フィードバックされやすい人になろう:見落とし/False Negativeがもたらす損失は思いのほか大きい。「リーダーになるほど、上長もメンターもいなくなり、社外や市場から好き勝手に評価される」の言葉がいまの私に突き刺さりました。 (Speakerdeck, link)
📙本
アブダクション: 仮説と発見の論理:20年以上前の名著、新装版が出ました。演繹をもって「検証の論理学」と呼び、アブダクションを「探索/発見の論理学」と呼んだパースの偉大さを感じる。そして、帰納法とアブダクションは、それぞれの帰結が収束に向かうか発散に向かうかの観点で異なるという整理もストンと腹落ち。いま進めている社内シンクタンク立ち上げ支援にぴったりとハマる内容、整理してお客さんたちに共有・議論するぞ。新しいことにチームでチャレンジしている人にもれなくおすすめ。 (Amazon, link)
愛と忘却の日々:燃え殻さんの正直で哀愁・ユーモアのあるエッセイ、夜寝る前に少しずつ読むのがおすすめ。真ん中やや後ろくらいにある『人生初の「連帯保証人」』『人生は「面倒くさい」』が個人的にお気に入りです。 (Amazon, link)
THINK BIGGER 「最高の発想」を生む方法:新規事業チームの支援を何件かやっているのですが、「こうやった方が前に進めそうだね」と合意できた内容、(振りかえれば)ほぼこの本の中で紹介されていた考え方・アプローチでした。メタ化・分解した上で事例から学ぶ姿勢の大切さを痛感。アナロジーは武器になる。諦めない気持ちも武器になることを教えてくれる本。 (Amazon, link)
📻観た/聴いた
バナナアート by Sarah Moldovan, USA:かわいい。 (link)
🧩感じた/感じている
会社登記の社長住所表記が一部非公開(NPOや合同会社、つまり当社は非公開の対象外)対応が始まり、ここ数ヶ月で久しぶりにいいニュースを見たなという印象。反論の声を上げている弁護士や審査の手間増加への不満を語っている銀行員がいるようだが、「この人たちは人付き合い苦手そうだな」という印象。
日経・私の履歴書、いまやっているヘンリー・クラビス編がたいへんよい。
久しぶりにしっかりした雨が降るとき「いい雨ですねぇ」というと不思議な顔をされるのですが、都市部には雨に良し悪しの概念がないんだろうか。
どんな業界・職種の人であれ、仕事ができる人は気持ちのよい挨拶をする。
🍵今の関心事
感情を捨ててでも、日常生活に支障をきたしてでも、勝負に勝ちたい。そこまでのこだわりを持つ人がいう「覚悟が足りなかった」とはどれほどのものか。棋士はどこまでもかっこいい。>永瀬九段「覚悟足りなかった」 (日経)
🥑活動報告
水道工事・検査がボトルネックになっている新オフィス開設日、10/28 (月) にほぼ決まりました。ぜひ神戸にお越しやす。




