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2024年7月7日

問題に恋をしよう😍向かい風を愛そう🌬️

Cobe Associe は、戦略と技術の問いを現場で検証可能な仮説に変える。

 仕事とテニスにしっかり時間を使っているのだが、スキマ時間を見つけてゼルダ・ティアキンの2周目をやり始めた。昨年5月の発売直後にとりあえずラスボスを倒すところまで一気に進めそのまま放置していたのだが、いまはオープンワールドの世界を歩き回って好きなことをしている。素敵な風景写真をとったり、謎の料理を作ったり、素材を組み合わせて工作したり。現実世界で丁寧な暮らしをしようとするとたくさんのお金と空間が必要だが、ゼルダの中でなら時間のみあればよい。

わたしはそこまでゲームに関心のある人間ではない。実際、コロナ禍・自宅引きこもり時期に勢いでかったPS5は昨年の引っ越し以来1度も起動していない(もったいない)。そんな私でもこの作品を楽しめているのは、任天堂で企画などを担当された玉樹真一郎さんの著作『「ついやってしまう」体験のつくりかた - 人を動かす「直感・驚き・物語」のしくみ』にあるように、ゲームの中に「適度な不快感」がデザインされているからだと思う。

直感のデザイン 仮説→試行→歓喜
驚きのデザイン 誤解→試行→驚愕
物語のデザイン 翻弄→成長→意志

(Kindle位置: 1,517)

組み上げた道具が上手く機能しない、タイミングを逸して料理が焦げてしまう、あるはずの洞窟があるべき場所で見つからない・・・そんな「うまくいかん」な場面が溢れているのがゼルダである。「こうやればいけるのでは?」と試したとき、うまくいって気持ちよさを存分に味わえることもあれば、なんで思った通りに動かんねん!とぎりぎりすることもある(そしてみずからの誤解を恥じる)曰く、やれば何でもうまくいくというゲームにはすぐに飽きが来る。「誤解」や「翻弄」といった"自らの意志を超えてもたらされる、望ましくない"ものをあえて入れ込むことで、むしろ継続して楽しめる作品として完成度が高まるんだと。まんまと私はこのデザインに取り込まれている。

このデザインTipsは、なにもゲームづくりにのみ限定されるものではない。「人生設計」という言葉を使うとき、多くの人は↑でいう歓喜の最大化を目指すようだ。しかし本当に考えるべきは、直感・驚き・物語をどうつくっていくか、その構成要素である8つをどう組み合わせるかである。

みなさんは、日々の生活の中でどれくらい誤解や翻弄を体験しているだろうか。「私のあれは誤解だったな」と認めざるを得なくなるだけの試行をしているだろうか。翻弄されていると感じるとき、それを成長や次への意志に結びつけられているだろうか。

森博嗣も著作の中で「生きる抵抗のことを"生き甲斐"というのだ」と語っていた。やりがいのある仕事とはつまり、抵抗の大きい仕事のことである。目先のことだけ考えるなら抵抗などないほうがよく、ムリ・ムラ・ムダを最小化することばかりに頭と体が向いていく。しかしそこに生き甲斐は生まれ得ないのである。

 「空気を読め」というのは、僕はとても良いアドバイスだと思っている。常に、社会の流れを把握し、大勢の人たちの動きを観察することは大切だ。そして、空気を読んだうえで、その空気に流されるのではなく、空気に向かって進む。つまり、あえて流れに逆らうためにも、タイミングを計る必要があるだろう。
 結局、空気を読むというのは、そういうことである。空気が読めないのでは話にならないが、読めてもただ流されるだけならば、ほとんど読んでいないのと同じ結果に見える。ぼうっとしていれば、だいたい空気に流されるものだからだ。
(森博嗣,
素直に生きる100の講義, p.134)

向かい風の中で試行をしている瞬間を楽しもう。あるいは、試行している中で向かい風を感じるとしてもそこに充実を見いだせるテーマに取り組もう。もし「いまどっちもできていないな・難しいな」と感じるなら、Switchを買ってゼルダをDLしよう。


💼心惹かれたもの

  • リカバリーサンダル/rig footwear:テニスでへろへろになることが多い夏。少しでも体力を回復させようと、サンダルにまですがっています。ふかふかして気持ち良い履き心地。 (link)

✏️読んだ/読んでいる

📃記事

  • 常にそこにいろ:Rebuildに登場するゲストの中でも大好きなひげぽんさんの記事。『コミュニケーション能力が高いとは、「⁠常にそこにいる」ことだと思う』心の底から、本当に心の底から同意する。上手く話せることでも性格が明るいことでもなく、相手やチームにとって常にそこにいる安心感があること。 (gihyo.jp, link)

  • わがままをとおすためにスキル:心から同意する試行だった。スキルを上げると余裕と余剰が生まれ遊べるようになる。だからスキルが必要だ。 (sizu.me, link)

重要ではないけど自分の好み的にはやりたいんだよなーこれ、ってことがあるときは、自分の中に「このいちばん大切なことをすごいはやさで終わらせられたら、余った時間でそっちを考えてもいい」みたいなルールがある。

わがままを通すためにスキルをあげる、というモチベーションは自分の中にたしかにある。

  • LVMHがオリンピックを変えようとしている:今夏のパリ五輪、公式パーティーのタキシードからメダルを入れるトランクケースまで、LVMHの製品で溢れることになる。ブランドはパワー。 (GQ, link)

  • 欧州でも広がる可能性があるオピオイド問題:欧州のヘロインはほぼアフガニスタンに依存してきたがタリバンによる減産が進み、The Economistは代替品としてフェンタニル(合成オピオイド)が幅をきかせる可能性を指摘。米国では司法の場を含めてお騒がせのフェンタニル。北欧ってこんなに薬物死が多いんですね。 (The Economist, link)

  • Tiktokで得られる健康ハックは本物か?:端的にいって偽物なのですが、嘘コンテンツはめちゃくちゃ増えています。トランプ元大統領のスピーチや討論に対する世間の評価をみていても感じるのですが、嘘かどうかを論点にしてものごとを考えたり意志決定をする人はもはや少数派のようです。悲しいことですが、まぁそういうものということで。 (The Vox, link)

  • ノースカロライナで広がる「リャマ観光」:キャディとして働くリャマ、かわいいですね。 (Axios, link)

    A llama stands next to a golfer on the fairway.
  • セルフレジの惨劇:「これで買い物は簡単に!人件費も減るしレジ行列もなくなる!」と期待されていたが、実際に起きたのは決済失敗によって更に延びた行列、有人レジを含めた店舗内導線の混乱はもちろん、万引きも増加している。セルフレジで未スキャンの商品が持って帰られる発生確率は有人レジ対比で16倍にも上ると。 (The Walrus, link)

  • ディズニーの『王道』が中国で通用しないのはなぜ?:日米仏では一定の成功を抑えたディズニーも中国では苦戦中。映画やストリーミングサービスが政治的理由もあり広がっていかないのが現状とのこと。しかし上海ディズニーではガラガラの園内で芝生の上で昼寝したりトランプしたりすることも出来るようで、うらやましい限りですわ・・ (The Dial, link)

  • 落葉の分解にもホームとアウェーの土壌がある:東大などの研究で、樹木が育つ場所はほかの場所より効率的に落葉を分解するという「ホームフィールド・アドバンテージ」仮説が支持された。自然の想像力と実行力は人間のそれを大きく上回っている。 (National Geographic, link)

  • 「失敗は成功のもと」はウソ、失敗した人が成功をつかむ確率は人が信じているよりずっと低い:ノースウエスタン大学等の研究で「多くの人は失敗した人が再チャレンジで成功をつかむ確率を過大評価する一方で、失敗を重ねる可能性は過小評価することが確かめられた」とのこと。楽観的信念は、努力と一緒に服用ください。 (Gigazine, link)

  • 神宮外苑再開発について:はっきりとモノをいえる企業がある、というのは素晴らしいこと。誤解があるなら積極的に正すべきだし、政治に利用しようとする人がいるなら社会から駆逐しなくてはいけない。 (itochu, link)

📙本

  • Love the Problem 問題に恋をしよう:タレブ『身銭をきれ』に続き個人的ヒットになった1冊。面白い技術や流行っている打ち手からではなく、どんなときも、起きている課題・問題に執着することから始め、それを手放さずにいたい。恋した問題をどうしても解きたい人は、組織の中で人から解くべき問題を指定されることに耐えられない。私もそうかもしれない。 (Amazon, link)

問題に恋をしている会社は、「この問題の解決に向けて、前進しているか?」と、日々自らに問いかける。「これが私たちの解決する問題です」とストーリーを語り、さらにすばらしい場合には、「私たちは、◯◯な人が、□□の問題を避ける手助けをします」と、ターゲットや問題をさらに絞り込んでいる。その一方で、解決策に集中している会社は、「私たちのシステムは……」、あるいは、「当社は……」からストーリーを語り出す。
(Kindle位置: 371)

📻観た/聴いた

  • ピカソ美術館・オンラインアーカイブ:コロナ禍に広がった美術館・博物館のアーカイブ公開、この度ピカソ美術館にも。作品や写真など2万点が収録されており今後さらに20万点が追加されるとのこと。 (link)

    キュビズム展@京都に行って以来、ピカソの作品って美しいなぁと感じるようになりました。

🧩感じた/感じている

  • やっと東京都知事選が終わったようで、これから政治関連ニュースを目にする機会が減ることにほっとしています。これまでいろんな意味不明な方が東京都知事を務めてきましたが(カバンに何千万かを詰めようとして失敗した某元都知事が高校の大先輩であることを恥じています)、それでも東京行政区は消滅していないので、街というものの頑健性と都職員の優秀さを信じています。次は米大統領選ですね。

    • イギリスでは労働党が総選挙で下院の6割を獲得する圧勝、14年ぶりの政権交代です。

  • 「まぁそういうもんだよね」という割り切りと「なんで?だから何?具体的には?」というこだわりを両方持ち合わせている人に、魅力は宿る。

🍵今の関心事

  • 西山朋佳女流三冠が棋士編入試験をどう戦っていくか。西山女流三冠が21年に奨励会を退会したとき、多くの将棋ファンが「女性棋士の誕生はまだ先か・・・」と沈んだのですが、いよいよ現実になるかもしれません。魅力的なお人柄が見えるインタビュー記事を置いておきます。 (link) いまは新人棋士が皆強いので若手と5戦して3勝するのは簡単なことはないのですが、心から応援しています。

    • 羽生先生があと1勝で棋王戦の挑戦者に。大応援。

    • 推しの渡辺明先生が王位戦に挑戦中。ぬいぐるみガチ勢として、ぜひ復権に期待です。

  • 自分が恋をしている問題をプロダクトでどう解くか。わたし個人の人力で解いているのがいま。プロダクトで解けるのが理想なのだけど。

    • 問題①:忖度とNoをいえないことによって広がる組織の非効率(仕事に限らない)

    • 問題②:何千万もかけてつくってもらったコンサル報告書の死蔵

    • 問題③:人事部などが主催する「やりました感」を醸成するための研修の非効率さ

    • 問題④:アマチュアスポーツ選手、特に10代の海外遠征の困難さ

    • 問題⑤:ぬいぐるみと相性の良い属性=女性・子ども、の偏った認知

🥑活動報告

  • 新オフィスの改修、設定予算の1.6倍のみつもりだったんですが、腹を括って発注しました。出ていったキャッシュの分、又しっかり稼ごうと思います。

  • 今週後半は福岡出張。久しぶりの九州なので楽しみ。呼子のイカを堪能するぞ。

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