2024年5月12日
「できるのにできないならあなたのせい」
Cobe Associe は、戦略と技術の問いを現場で検証可能な仮説に変える。
5/6、月曜
GW最終日。家の近くにおしゃれ珈琲屋があるのだが、その軒先で若い女性2人が『神戸にはいい男がいない。オンライン上にもまったくいない』と語り合っていた。先週とりあげた「出会いの黄金時代は存在しない」でもあったように、出会いの"手段"が増えたとしても市場参加者の評価基準自体が変わってしまうが故に、結果/アウトカムが大きく変わるかというとそうでもない。技術/手段が改善されることにより、結果が出ないことを"他人のせいにはできなくなる"ので、今後ますますしんどくなっていくのかもしれない。(学部1年生で習う経済学が教えてくれるように)可能を押し広げることが善だとは簡単には信じられなくなりつつある。
さて、ここで問題になるのが人間の倫理である。一般的な社会通念では、助けることが可能な人間をあえて助けないことは悪とされ、「見殺し」という殺人の一種かのような物騒な名前が与えられている。脆弱な人間が厳しい自然界を生き抜くには、そうした相互扶助の精神が不可欠なのだろう。
ところが、この倫理観は科学技術の発展ときわめて相性が悪い。技術の進歩で「助けられる人間」が増えると、それがそのまま「助けなければならない人間」になってしまうからである。医療の進歩に伴う延命治療、尊厳死、医療費増大と世代間格差といったものはこの「見殺し」の倫理観にもとづいている。
(note『水曜日の湯葉』)
5/7、火曜
毎月「何か新しいことをする」と決めているのだけど、今月の取組みとしてゴルフ体験にいくことする。野球・テニスと経験してきたので『動かない球を打つなんて余裕だろ』と薄らおもっていたら(当然の如く)全く上手くいかなかった。思えばピンが動かないボーリングも苦手だ。苦手を克服すべく、家近くのゴルフスクールに入会したのでまずは3ヶ月がんばります。神戸近郊のみなさま、いつか一緒にラウンドしましょう。
5/8、水曜
先月から何度目かの無料体験を始めたAudibleで、過去10年で発売されたもので最も面白いSF作品「プロジェクト・ヘイル・メアリー」を聴く。邦訳出版直後の21年年末から22年半ばまでは『この作品ではいかなるネタバレが厳禁!』という空気感があったがもうさすがによいだろう。この本には数多の盛り上がりシーンがあるが、主人公が太陽系外にいることに気づき、宇宙船に残る仲間2名の亡骸を宇宙に葬り、最後自らが太陽系にもう帰ることはないと気づく第4章は何度触れても胸が熱くなる。上下巻ある対策ですが、たとえ読む時間がなくとも名作へのお布施だと思ってぜひ買ってほしい。
5/9、木曜
大阪に出かけて「カラカラ天気と五人の紳士」を観る。1時間ちょっとのあっさりしたたっぷり笑える不条理劇。ここ2年ほどで気づいたのだけど、私は不条理をコミカルに扱う作品が大好きだ。↑プロジェクト・ヘイル・メアリーの著者アンディ・ウィアーはそんな作品を描くのが圧倒的に上手い。ユーモアは不条理の中で輝く。
5/10、金曜
貸し出し予約していた本を受け取りに神戸市立図書館にいく。オフィス最寄りの三ノ宮図書館は、旧生糸検査場を改修したデザイン・クリエイティブセンター神戸(愛称:KIITO/キイト)の中にあり、平日でもそこそこ賑わいがある。「図書館は生きている」「晩酌の誕生」「西洋古典名言名句集」を借りる。読む時間があるかどうかはわからない。しかし本がないことには読書の時間は生まれないので因果と愚直に向き合う。
5/11、土曜
1年に合計30日ほどしかない散歩に最適な気温の日なので神戸市北区を散歩する。『あなたは将来散歩を楽しめる人間になるよ』と10年前の自分に言っても信じなかっただろう。移動手段の評価が「速さ/所要時間」と「手軽さ」に偏っている人がたまにいるが、もれなく話していておもろくない。困ったら2時間散歩をするといっていたニコラス・タレブの本は本当に面白かった。
5/12、日曜
参加しているテニスサークルのコミュニケーション/イベント管理ツールとしてDiscord/Timetreeを導入。細かい事務作業/コミュニケーション齟齬によって失われている時間や労力を削減するのが楽しい。ラリー・ウォールが唱えたプログラマの三大美徳、怠惰・短気・傲慢はいずれも日本人にとっての悪徳なので、身につけたいなら口癖にしないといけない。短気とTurn Keyで韻を踏めるからラップがいいかもしれない。
注:仕事のことが書かれていないのは意図された結果であり、仕事をしていないことを意味しません。仕事をしていることも意味しません。
💼心惹かれたもの
ENRO 電気式ピザ釜:秋にオープンする自社オフィスをどんな空間にするか考えているのですが、設置したいものランキング15位・勢いで設置してしまうものランキング3位なのがこちらです。前者の1位はPreducts昇降デスク、後者の1位は幅1800mmのプラス・ホワイトボードです。 (link)
My Lacoste:お気に入りの色・ラコステロゴに好きな文字刺繍を入れてオリジナルポロシャツをつくれるということで、この夏の自社ユニフォームとして発注しました。 (link)
✏️読んだ/読んでいる
📃記事
30 Useful Concepts:四半期毎公開のお気に入りシリーズで、人間個人や集団の認知・行動バイアス、ジレンマや誤謬をたくさん紹介してくれています。なぜ大したことない選択に時間を使ってしまうのか、なぜメディアの偏向報道はこれほど多いのかに思いを巡らせています。チャンピオンバイアス、プロスペクト理論、最終性の原則、"ノーブル・コーズ・コラプション"、死亡前検査、ナクサルトの誤謬、倫理のパッケージディールの7つがお気に入り。ぜひ調べてみてね。 (The Prism, link)
エラーが出たら喜べ。エラーをちゃんと出せ.:『本当に怖いのはエラーが出ることではない、エラーが出ないまま実はおかしな挙動になっている場合である』これを一般化して内省化できていると「年齢が進むにつれて怒られなくなっているのが怖い」と健全な恐怖心を持つことができる。エラー検知は恒常への道。 (Qiita, link)
先送りにする決断と今する決断:「これはいまぱっと決めちゃおっか」「一晩寝かせて考えてもいい?」「いっかい脇によけて3ヶ月後に話そう」この振り分け感覚がすり合う人でチームを作れるととても心地よいです。金を払えば見つかるわけでもないし、見極めるケースの設定も難しいので簡単ではないのですが。 (cba/sizu.me, link)
卵子凍結、過剰な期待を煽ってはいないか?:ニューヨーク大学ランゴン不妊治療センターが22年に発表した研究では、過去15年間・543人対象で凍結卵子から生児が生まれる確率は39%に過ぎなかった。「若い内にやっておけば万事OK!」と宣伝する人たちも多く、不安を煽り企業が金儲けをする新たな手段に過ぎないと指摘する医療者もいます。残念だが銀の弾丸はない。 (Vox, link)
20代の若者がマラソンにはまっている:人生や社会に不安なことが増えれば増えるほど、練習すれば確実に早く・遠くまで走れるマラソンの魅力が輝くようで。Quarter-Life Crisisって、なんでもモノはいいようですね。昨年神戸マラソンを完走しましたが、私がマラソンにはまることは絶対にない。不安を解決するには寝るのが一番だからです。 (The Atlantic, link)
南アジア諸国は中国をどう見るか:ベトナムの「せやろな」感。インドネシアの対米感情がここまで悪いとは想像していませんでした。 (Visual Capitalist)
時には「ハッスル」することも必要だぞ:働き方改革が世界中で進んでいるけど「大きなことを成し遂げるには、執着心と多くの時間が必要」なのは絶対普遍の真実。運>実力だとしても、結局長くその場に立ち続ける人が勝つんです。ハッスルを厭わない人はそれだけで有利になる時代、乗るしかない、このビッグウェーブに。 (CP, link)
身体と向き合い続けることの重要性:別に筋骨隆々になれ、ということではなく、結局のところ、健全な精神と健全な技術は健全な体に宿るんだから頭や心だけではなく体もね、と。心技体ではなく、体技心の順だぞと伝えられたのは高校の野球部時代。柔術でもウェイトでもヨガでもいいから身体と向き合い続けよう。次のポッドキャスト収録のために『数学する身体』を読んでいても、新NISAよりも体に投資する方がよっぽど豊かになれそうだなと感じています。 (Ryan Holiday, link)
📙本
あかね噺:たいへん素晴らしい落語マンガで、ゴールデンウィーク最終期間に一気読了しました。11巻まで出ているのですが全部見所。悪いことはいわないのでまとめ買い・一気読みしてください。ほいでそのあと五代目古今亭志ん生の「替り目」を聴きましょう。私も噺家、もっと努力しなきゃ。 (Amazon, link)
数学する身体:次のポッドキャスト課題本。10年前に読んだときは印象の薄い本だったのですが、味わうところの多い読書体験でした。 (Amazon, link)
起源にまで遡ってみれば、数学は端から身体を超えていこうとする行為であった。数えることも測ることも、計算することも論証することも、すべては生身の身体にはない正確で、確実な知を求める欲求の産物である。曖昧で頼りない身体を乗り越える意志のないところに、数学はない。
(Kindle位置:17)
人類の深奥に秘められた記憶:解説によると本書で登場する幻の書にはモデルがあるようで、お、ちょっと買ってみるかと検索したら3.3万円もしてぐぬぬとなりました。おとなしく図書館で借ります。。>ヤンボ・ウオロゲム『暴力の義務』岡谷公二訳 (Amazon, link)
テニスフィジバト道場:真剣にやっているので、体づくりからがんばっています。下半身には自信があるので、あとは体幹と肩甲骨まわりを1年がかりで何とかしていくぞ。 (Amazon, link)
📻観た/聴いた
舞台「カラカラ天気と五人の紳士」:圧倒的俳優陣によるコミカル不条理の迫力を全身で堪能してきました。野間口徹さんが演じている作品、たいがい好きです。 (link)
映画「ミセス・クルナス vs. ジョージ・W・ブッシュ」:グアンタナモ収容所に収監された無実の息子を救おうとするトルコ系ドイツ人の母の実話を映画化、一昨年の第72回ベルリン国際映画祭で銀熊賞2冠を達成したヒューマンコメディ。正直、うーん。。。私たちが当事者として映画「オッペンハイマー」から多くを受け取るように、米国/ドイツの人はグッと来るシーンが多いんだろうなと想像しました。メルケルが首相に就任したシーンの描かれ方をみると、そのときの期待と衝撃が感じられます。 (link)
🧩感じた/感じている
今日は過去をみれば一番年老いた日であり、同時に未来をみると一番若い日でもある。どちらも使いよう。
人に頼るべきときに、頼るべき人がいるということの有り難さ。
今年、まだ3連休が6回もあります。気を確かに。元気にやっていきましょう。次は7月です。
エリック・ホッファーがいうように、明確で強い言葉を使って考え事をしたい。同時に、相手に考えることを迫りたい。逃げてはいけない。
控えめな言葉によって明確に考えることは、不可能である。思考とは誇張の過程だからだ。誇張の拒否は、思考や称賛をしないことへのアリバイであることが多い。
🍵今の関心事
秋にはオープンできるだろう神戸の自社新オフィス、どんな場にするか。そこそこの広さがあるので、ケーブルスミスマシンとちょっとしたバーカウンターくらいはおけてしまう。自由度が高いと最適化の難易度が上がる。自由は悪。
🥑活動
今日から東京出張。明日は新卒同期会、明後日は尊敬する仕事の大先輩2人としっぽり食事会です。
文化人を目指していろんな公演に申し込んだ結果、コントライブを観に香川・高松に、劇団☆新感線を観に福岡・博多まで遠征することになりました。グルメ旅行を兼ねています。

