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ニュースレター】工夫への意志

2025.08.11

毎週月曜朝にsubstackで配信しているニュースレター『こーべ通信』の最新号を配信しました。


工夫への意志。
https://cobe.substack.com/p/241

いい仕事には工夫がある。過去先人が積み上げてきた工夫の上に、自分なりの工夫を載せて、人が工夫をしてもらうことを前提にしてモノやサービスを届ける。先人の工夫の集積が定石やマニュアルとなり、それにまっすぐ従うだけでもそこそこの仕事は出来るんだけど、「お、これはいい仕事だな」と感じさせるものにはその人なりの工夫がある。そして、優れた定石やマニュアルには、個々の工夫に対してひらかれたものである。

工夫は意志の産物である。世の中は「個々人が工夫をしなくてもなんとかなる」ことを進化・進展と呼んでいて、「私/これに従っていれば大丈夫!」と言い切る人やマニュアルが評価される(マニュアルにないことをすると怒られる)のが常である。標準化は大切だ。マニュアルを通じてムリ・ムラ・ムダを最小化することも尊ばれるべきである。自分なりの工夫は、常に標準工程からの逸脱を意味する。逸脱は意志の産物である。

工夫に対する意志を持たない人にとって、あらゆる失敗は不運に帰着する。たまたまマニュアルが適用できない事例だった。たまたま間違った指示に従ってしまった。たまたま想定を上回ってしまった。次の失敗を防ぐために何か工夫をする、という選択肢は存在しない。不運を嘆き、他人の工夫の少なさを嘆くのが彼らの仕事である。

仕事に運はつきものだ。運に左右されない仕事はない。それでも、不出来の向こうに工夫の余地を探し、自分なりの工夫を載せることからはじめる意志を持つ人がいる。履歴書・職務経歴書を彩るどんなスキルよりも、この意志は得がたいものである。批評家・評論家きどりのビジネスパーソンが蔓延る組織において、工夫への意志を持つ人を見つけ、育み、日の当たるところに引っ張り出すのが私の仕事である。この仕事をもっとうまくできないか、今週もたくさんの工夫を試みたいと思う。そのほとんどが誰の耳目に止まらないものだけど。


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Cobe Associeはリサーチ+事業支援コンサルティングを行う会社です。新規事業関連の取り組みやCVC・社内起業支援事務局の支援、スタートアップの戦略検討などを行っています。2018年の創業以来60社を超える企業とプロジェクトをご一緒してきました。

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